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盛り上がったきずあとの治療

ケロイドや肥厚性瘢痕は皮膚にできたキズが治る過程で 過剰に線維成分がつくられて盛り上がったものです。 赤~茶褐色調で硬みをおびたできもので、 かゆみを伴うこともあります。 すり傷や手術のキズ、ニキビのあとにできることが多いのですが 特に皮膚の緊張が強い部分にできやすく、 前胸部や上背部、2の腕やフェイスラインが特に出来やすい部位です。 お腹から太ももにかけての部位もよく見られます。 膝頭の擦り傷の後に盛り上がってくる場合も多いです。 深い傷や治るのに時間がかかった傷はできやすくなります。

治療

一度できてしまうとなかなか治りにくいですが、 ステロイドのテープや注射、飲み薬などで かゆみや盛り上がりを改善する治療をします。

ステロイド注射

盛り上がった患部にステロイド剤を注射し治療します。 2週間に1回程の頻度で何回か繰り返すと少しずつ平坦になっていきます。

ステロイド密封療法

ステロイドのテープ剤を患部に貼ります。 注射より改善には時間と貼る手間がかかりますが、痛みを伴わずにおこなえる治療です。

トラニラスト内服

トラニラストは抗アレルギー剤で ぜんそくやアトピー性皮膚炎の治療に処方されている薬ですが、 ケロイドや肥厚性瘢痕に対しては 線維芽細胞のコラーゲン合成を抑えることにより効果を発揮します。

シリコンジェルシート

作用機序はまだはっきり分かっていませんが 患部に貼っておくことで物理的な刺激の除去ができ、また瘢痕の色や高さがとれてきます。 その他、漢方薬の内服などの治療もおこなっています。診察にてご相談ください。