尋常性白斑について
尋常性白斑(じんじょうせいはくはん)は しろなまず ともよばれる、皮膚に境界がはっきりした白い部分ができる疾患です。 治りにくく整容的に悩まれる患者さんが多い疾患のひとつです。
皮膚の色はメラニン色素の量で決まりますが、メラニン色素をつくる細胞であるメラノサイトが何らかの原因で(自分の免疫システムによって攻撃されるなどが提唱されていますがはっきりとはわかっていません)破壊されてしまうためできると考えられています。 全身に生ずる汎発型と数個までの白斑が局所的にできる限局型、神経の支配領域に沿ってできる分節型があります。 広範囲に見られる場合は甲状腺疾患や膠原病、糖尿病、副腎機能不全などを合併している場合があります。
尋常性白斑の治療法
ステロイド外用剤や活性型ビタミンD3、プロトピック軟膏を塗る治療の他、エキシマライト 等の紫外線療法で治療をおこないます。治りにくい白斑は白斑部分に自分の正常皮膚を移植する治療方法があります。
エキシマライト
エキシマライトは、効果が高い波長の紫外線を選択的に患部に照射して治療する装置です。 少ない回数で効果を認めやすく、これまでの紫外線治療で治療が難しかった症例でも改善効果が期待できる治療法です。
患部周囲の皮膚に日焼け止めを塗ったり、遮光した後、エキシマライトをあてます。 症状により異なりますが、あてるのは数十秒程度です。 特に痛みは無く、少し暖かい感じがします。 治療後は強い日光をさけるようにしてください。 週2回 ~ 1回程度の間隔で繰り返して治療します。 費用は、3割負担の方で1回1,300円ほどです。
ダドレス
白斑のカモフラージュ「ダドレス」 ダドレスは白斑などで肌の色素が、抜けた部分を一時的に着色して症状を目立たなくするものです。 成分が皮膚表面の角質層に付着し、塗った部分に次第に色が出てきます。 色はひふのターンオーバーで4から6日するとまた取れていきます。
ファンデーションと違って、洗ってもこすっても色が落ちないのが利点かと思います。 透明タイプと塗った部分がわかりやすい色つきタイプがあります。