じんましんについて
じんましんは虫さされのような平たく盛り上がった赤い発疹(膨疹)ができる疾患です。
じんましんの症状
膨疹は通常1日以内に消えますが、でたり引いたりを繰り返します。 かゆみがある場合がほとんどですが、ない場合もあります。 こすれたり圧迫されやすい部分にできやすいのですが、全身どこにでもでてきます。
※診察まで待っている間に発疹が消えましたと患者さんから言われることも多いです。 出た膨疹が数時間ほどの間にでては消えることを繰り返すのがじんましんの特徴ですので診察時に膨疹が出ていなくてもお話を聞き診断をつけることができます。最近は携帯電話やスマートフォンで膨疹の写真を撮ってきてくださる方も多く、診察の際に参考にさせていただいています。
じんましんの原因
何らかの原因で皮膚の肥満細胞からヒスタミンなどの化学伝達物質が放出されると皮膚の血管が拡張して症状をひきおこします。 食事、薬剤、細菌やウイルスなどの感染症(風邪をひくなど)、虫さされ、体調不良やストレス、寒冷刺激などいろいろなものがじんましんを起こす引き金になりえます。
急性じんましん(発症して1ヶ月以内のもの)は食物や内服薬、細菌やウイルスなどの感染症を引き金としておこることも多いですが、慢性じんましん(発症してから1ヶ月以上経っているもの)では原因がわからない場合がほとんどです。 急にじんましんがでると内臓が悪いのではないかとよく尋ねられるのですが、そうそうないことなので、まずはでる前に何を食べたか、風邪を引いたり、 体調が悪くなかったか、何か薬を飲んだりしてなかったかなどを思い出してみましょう。
じんましんの治療
原因やじんましんを悪くさせる原因がわかる場合はこれを取り除き、抗ヒスタミン作用のある飲み薬で治療します。 慢性じんましんでは内服して症状がきちんとおさまる薬を見つけ、少しずつ内服薬を減らします。 症状がおさまらないのに自己判断で飲んだり飲まなかったりするのはよくありません。
症状が出てから飲むのではなく、症状が出ないような量や間隔で飲み薬を継続し、おさまり具合に応じて飲み薬を減量していく方が治りがよいことがわかっています。 薬の減量方法については診察時にお話ししています。よくわからない場合もご相談ください。