脂漏性角化症(しろうせいかくかしょう)
脂漏性角化症とは
脂漏性角化症は老人性いぼともよばれている茶色から黒っぽいできもので、顔や体によくみられます。 シミが少しもりあがったようにみえ、黒みが強い場合はホクロとよく間違えて受診される方も多いです。 悪性ではありませんが年余をかけて徐々に大きくなることがあります。 ひとつだけのこともあれば複数できることもあり、顔の中心部よりは横側に大小様々な物がパラパラとできることがあります。
脂漏性角化症の治療
液体窒素を用いた冷凍凝固法(保険適応)と炭酸ガスレーザーやルビーレーザーによる方法(保険適応外)があります。
液体窒素による冷凍凝固法
ウイルス性いぼの治療と同様に超低温の液体窒素を患部にあてます。 液体窒素での治療は麻酔を使わなくてもすむのが利点です。大きさにもよりますが、1週間から2週間に1回で数回治療を繰り返すと瘡蓋状になって剥がれて取れていきます。
炭酸ガスレーザーによる治療
局所麻酔をして炭酸ガスレーザーで脂漏性角化症を蒸散していきます。 (隆起が強くない場合はクリームやテープの麻酔を使います) 治療後は1週間程度創傷被覆剤で治療部分をカバーします。 治療部分がじくじくしなくなり、乾いてきたら貼らなくてもOKです。 通院回数は液体窒素療法に比べて概ね少なくなる傾向にあります。 黒みが強く小さいものはしみを治療するルビーレーザーでもとることができます。 厚みが少ない物が沢山でている時などに有用です。 他の腫瘍と鑑別が必要な場合は切除することもあります。