食物アレルギー
どんな病気・症状ですか?
食物アレルギーとは、本来は体に害を与えない食べ物を異物と勘違いし、免疫反応が過敏に働いてしまう現象です。
その結果、かゆくなったり蕁麻疹がでたり、呼吸が苦しくなったり、嘔吐や下痢などの消化器症状がでることもあります。
重症の場合は血圧の低下や意識障害がでるアナフィラキシー反応をきたします。
日本では原因として卵、牛乳、小麦が多いです。最近はクルミなどナッツアレルギーも増えています。
診断・検査
問診により原因となる食物、重症度などを推測します。
受診した際には今までの経過を詳しくお聞きしますのでお教えください。
また血液検査で「特異的IgE抗体」を調べることもあります。
陽性となった食物でも、食べた時の症状を認めなければ食物アレルギーとは診断されず、除去する必要もありません。
治療
原因となる食品を除去する「除去療法」を行います。
また、症状が出てしまったときに対症療法として、抗ヒスタミン剤やステロイドを用います。
アナフィラキシーが生じるような重症な方には、エピペンという緊急時に使用する注射製剤を処方することもあります。
日常生活の注意点
どの食べ物を食べた際に症状がでるのか、どのような症状がでるのかを自分でしっかり把握することが大切です。
食べたものや症状、発症までの時間を記録しておきましょう。
どうして食物アレルギーになるのですか?
A. 食べ物を異物と判断してしまうことを「感作」といいます。
詳しいメカニズムははっきりわかっていない部分もありますが、湿疹のある皮膚に食べ物がくっつくことで感作がおき、その後、実際にその食べ物を口から摂取した時に異物と判断され、食物アレルギーが起きると考えられています。
日頃から皮膚をきれいに保つことが、食物アレルギーの予防や治療に大切です。