乳児脂漏性皮膚炎について
乳児脂漏性皮膚炎の症状
頭皮に黄色いかさぶたのようなかさかさがついたり、赤くなって かさかさしたりします。 眉やおでこ、耳のまわりにも赤くかさかさした湿疹がみられます。
乳児脂漏性皮膚炎の原因
赤ちゃんはお母さんのホルモンの影響もあり、生後数ヶ月の間は 皮脂の分泌が多くなります。 そのため皮脂の過酸化脂質などの分解産物により皮膚が刺激される脂漏性皮膚炎がおこりやすくなると考えられています。
乳児脂漏性皮膚炎の治療
炎症やかゆみが強いときはステロイド外用剤を使って炎症を収めていきます。 頭皮の黄色いカサブタが厚く付いている時は オリーブオイルや亜鉛華軟膏を使ってやわらかくし取った後、薬をつけます。 黄色いカサブタが軽度な場合は無理にとらなくても大丈夫です。 頭皮にお薬をこすらずのばすようにつけて下さい。
乳児脂漏性皮膚炎のスキンケア
頭皮はシャンプーを使って洗いよくすすぎましょう。 黄色いかさぶたは無理にこすらず上記の方法で取るようにします。 取り除こうとして無理にこすると炎症を起こし、悪化させる原因になります。 顔も石けんで洗顔するようにしましょう。 無添加石けんなどを泡立ててこすらずそっと手で洗ってあげましょう。 ガーゼなどでこすると皮脂の取り過ぎで乾燥する原因になります。 洗った後は保湿を忘れずにおこないましょう。
乳児脂漏性皮膚炎のよくある質問
アトピー性皮膚炎でしょうか?心配です。
赤ちゃんの脂漏性皮膚炎は通常数ヶ月の間に軽快していきます。 なかなか治らない時や全身にかゆみの強い赤い湿疹が見られるときはアトピー性皮膚炎の可能性もありますが、もしアトピーであっても特殊な治療をするわけではありませんので基本のスキンケアと湿疹の症状に応じた治療を行いながら定期的に通院治療していくことが大切です。
あせもについて
汗の腺の出口がつまり、炎症をおこしたものがあせもです。 あかちゃんや子供に多く見られ、高熱をだしたときや夏季にできやすくなりますが、冬でも暖房のきいた部屋で厚着をさせておくとあせもができる場合があります。 おでこやわき、ひじやひざのうらなどにできやすく、赤いぶつぶつができかゆみを伴うことがあります。
日常生活で気をつけていただきたいこと
「こまめにシャワーをあびる」 「汗をかいたらすぐ着替える」 「風通しの良いゆったりした衣服を着る」 などを心がけるとよいでしょう。 特に赤ちゃんは新陳代謝が活発で体温も高く汗をよくかきます。 服は大人より1枚少なくして、部屋の温度を上げすぎないように気をつけましょう。 ベビーパウダーを使用される方がよくいらっしゃいますが、汗の腺をつまらせたりパウダーの部分がじくじくして不潔になり、細菌やカビが繁殖しやすくなる場合があるので使用をさけるようにしましょう。
新生児ざ瘡(赤ちゃんにきび)について
赤ちゃんは生後数ヶ月まではお母さんのホルモンの影響で ニキビができやすくなります。 おでこや頬を中心とし赤いぶつぶつや少し膿みを持ったような 黄色いぶつぶつがみられます。 これは特に治療しなくても自然にでなくなるので心配はありません。 無添加石鹸など刺激の少ない石鹸で顔を洗ってあげて下さい。 膿んで炎症がひどい場合はニキビ用のお薬を使用することもあります。