原因 風疹ウイルスの感染による。(飛沫感染) 潜伏期は2~3週間。不顕性感染が25%ある。
症状 3主徴は発疹、発熱、リンパ節腫脹
1~2日程度の軽い感冒様症状や耳介後部リンパ節腫脹などの前駆症状の後、
2から5mm大程の融合傾向のない小紅斑が顔から体幹四肢へと約1日で拡大する。
通常3~5日で色素沈着を残さず発疹は消退する。発疹と発熱はほぼ同時に出現する。
乳幼児ではBCG接種部分の浮腫性紅斑がみられることがある。
眼球結膜の充血はよくみられる。
また、口蓋粘膜にForschheimer’s spotといわれる 点状出血斑が見られることがある。
検査 発疹出現期をピークに前後1週間に咽頭ぬぐい液からウイルス分離で確定診断。
急性期(皮疹出現から3日以内)と回復期(7~15日)のペア血清で風疹抗体価の上昇がみられる。
※赤血球凝集反応(HI)では陰性が陽性に転化または4倍以上の 上昇が見られれば診断確定。
酵素抗体法(EIA)で急性期に風疹特異的IgMの上昇が見られれば1回の測定でも 診断できる。
治療 合併症がない場合は対症療法で経過観察する
合併症 指、手首、肘、膝などの有痛性の関節腫脹、風疹脳炎、血小板減少性紫斑病
先天性風疹症候群 風疹ウイルスには催奇形性が有り、妊娠初期に妊婦がかかると
経胎盤的に胎児が感染し先天奇形、胎児死亡などを引き起こす。
眼症状(白内障、緑内障、風疹網膜症)、心奇形(動脈管開存、末梢性肺動脈狭窄など)、
聴力障害(両側高度感音性難聴)、精神遅滞などが生ずる。
学校保健 第2種学校感染症 発疹が消失するまで登校は禁止。